運動指導の疑問に答えます 糖尿病患者さんの運動指導の実際

2012年05月29日
 糖尿病ネットワークは、糖尿病の運動指導を紹介するコンテンツ「糖尿病患者さんの運動指導の実際」連載第1回の公開を開始しました。

 運動療法は、食事療法と並ぶ、糖尿病治療の基本です。しかし、食事療法ほどには十分に指導が行われていないのが現状です。2008年に日本糖尿病学会が日本医師会と共同で行った糖尿病専門医と一般内科医を対象とした全国調査では、初診の糖尿病患者さんに対し食事療法の指導は90%以上行われているが、運動療法については50%未満の実施率だということがわかりました。

 糖尿病ネットワークが2012年4月に行った調査でも、糖尿病患者の9割近くは運動療法を実践していますが、医師や医療スタッフから運動の指導を受けたと認識している割合はほぼ半数という結果になりました。

 運動の効果でよく知られているのが、筋肉によるエネルギー消費の増大に基づく、血糖の降下作用です。さらに運動による慢性効果は、2型糖尿病の主な原因のひとつであるインスリン抵抗性を改善させます。

 糖尿病ネットワークの新しいコンテンツ「糖尿病患者さんの運動指導の実際」では、糖尿病患者を指導する側にある医師や医療スタッフが、糖尿病の運動療法について正しい知識を持ち、効果的に指導するために役立つ情報をまとめ、ご紹介します。

今後の連載予定
第1回:糖尿病患者さんに、なぜ運動が必要か(公開中)
第2回:メディカルチェック:運動をやっていい人、いけない人(2012年6月公開予定)
第3回:運動処方:どんな運動をどのくらい(2012年8月公開予定)
第4回:運動療法の効果判定とフォローアップ(2012年9月公開予定)
監修:佐藤祐造 先生(名古屋大学名誉教授 愛知学院大学心身科学部健康科学科教授)

糖尿病患者さんの運動指導の実際(糖尿病NET)