1. 肥満・メタボリックシンドロームの運動指導
実際には、「肥満=メタボリックシンドローム」とは限りませんが、減量運動指導、メタボリックシンドローム予防改善の運動指導はこれからの運動指導の主流、最も求められ、需要が多い指導になると思われますので、以下のことに留意して指導されることが必要だと思われます。
(1)可能な範囲での被指導者プロフィールの把握
- 臨床検査データ(一般的健診データ、治療・服薬の有無)
- 外科的障害、不定愁訴の有無(治療・服薬の有無)
- 生活習慣・嗜好
- 一日、一週間の歩数、または、身体活動ステージ
- 運動歴、および、運動に対する準備性ステージ
(6. 可能であれば、体力プロフィール)
(2)指導上の注意事項
- 肥満者には、運動実践による、膝痛、腰痛の発症リスクが高いので、膝や腰に負担のかかる運動を、強度的、量的に低めにコントロールしながら無理のないプログラムを指導する。
- 虚血性心疾患などの循環器系のリスクも高いため、負荷強度の設定には細心の注意が必要。
(3)効果的な運動プログラム
- 30分の速歩を、週5回以上行う。または、一日3,000歩、歩数を増やす。(歩行強度に関しては、50?60%、RPEでは、「楽に感じる」か、「やや楽に感じる」程度の強さ)
- 脚部、骨盤周辺部、腹部、背部などの大筋群の筋力トレーニングにより、基礎代謝を高め、体脂肪の燃焼効率を高める。
- 日常生活でできるだけ、腹筋、背筋、骨盤周辺筋を使ったり、動かしたりすることを意識する。
(4)モチベーション
- 減量する具体的目標値とそれを達成する期間を明確に設定し、体重と運動(歩数)記録をつけていくことが効果的です。
- また、ご本人の固い決意を促し、それを確認することと、急がず、無理せず、コツコツと運動を続けられるように励ますことが必要です。